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◆ 第56回 コーチングレポート ◆ T O P > コーチングレポート >
DATE : 2004.09.16
▼ コーチングとカウンセリングの違い
今回は、コーチングとカウンセリングの違いについてお話をしたいと思います。

以前、このコーチングレポートで「コーチングとコンサルティングの違い」について書いたことがあります。
URL:http://www.out-hoo.com/report/report_007.html
現在、わたしはカウンセリングを勉強しているのですが、その目的のひとつは、コーチングとの違いを明確にし、クライエントの状態や状況に応じてそれらを上手く使い分けられるようになることです。

効果的なメタファーを使うことによって、説明が相手に通じやすくなるというのは、日頃の会話から感じています。
今までわたしは、コーチングはサプリメントでカウンセリングは風邪薬といったメタファーを使ってきましたが、最近では少し違うような気もしています。

日常の会話をキャッチボールに例えるならば、どちらかが先にボールを投げ、そしてもう片方がそのボールを受け取り、そしてまた投げて相手が受け取るという風に説明できると思います。

コーチングであれば、投げるのはいつもクライエントです。
コーチは受け取ったボールについて、感想を言ったり、質問をしたり、意見やアドバイスを言ったりします。
例えば「今のボールは外角高めでしたね」や「次のボールがストライクゾーンに入るためにはどのようなボールを投げたらいいのかを考え、自分で調整して投げてみてください」などと言って、いかにストライクゾーンにボールを投げられるようになるかをクライエント自身に考えてもらい、気づきを与えます。

カウンセリングでも、投げるのはいつもクライエントです。
ただし全てのクライエントが皆ボールを投げてくれるとは限りません。また投げたとしてもコーチングのようにストライクゾーンに入ったかどうかは問題ではないのです。
カウンセラーは「どんなボールでもいいので、投げたいときに投げてくださいね」と言って、ずっと待ちます。ひたすら待ちます。
「早く投げてください」などといって急かすこともないし「ここに投げてください」と要望することもありません。
そしてクライエントがボールを投げたとします。するとカウンセラーはボールをきちんと受け取ったことをクライエントに伝えます。
そのボールが悪送球であっても全く気にしません。どんなボールであってもカウンセラーを信じ、投げてくれたことが大切なことであり、投げてみてクライエントがどのように感じたのかが大切なのです。

コーチングもカウンセリングも聴くこと(ボールを受け取ること)が何よりも大切です。しかしその後にどのような態度や行動を示すかには大きな違いがあります。

クライエントにとって今コーチングが必要なのか、カウンセリングが必要なのか、それらを見極める目というのも必要なのではないかと感じています。

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